「芝生に茶色いハゲが急に出てきた…」
「夜になると蛾みたいな虫が飛んでる…」
「葉っぱの根元に黒いつぶつぶがある…」
そんな症状が出ていたら、それスジキリヨトウの仕業かもしれません。
スジキリヨトウは芝生最大の害虫のひとつで、気づいたときには1㎡あたり30〜50匹に増えていることもあります。しかも厄介なのが、大きく育ってから殺虫剤を撒いても効きにくいこと。

出典:V-RODサイトBLACKHEART「第510話 俺の庭の美しい芝生が枯れまくる」

放っておくと芝生が食い荒らされて広範囲で枯れてしまう恐れがあります!
この記事では、僕が芝生管理で実際にやってきた「スジキリヨトウを大発生させない予防法」と「見つけたときの最速駆除法」を、初心者の方向けにまとめました。
スジキリヨトウへの悩みを解決したい人は、ぜひ最後まで読んでみてください!
スジキリヨトウってどんな虫
スジキリヨトウは、ヨトウガ(夜盗蛾)の仲間で、芝生を食害する代表的な害虫です。
| 段階 | 姿 | 芝生への影響 |
|---|---|---|
| 成虫 | 茶色っぽい蛾(夜行性) | 食害なし。卵を産みに飛来する |
| 卵塊 | 白い綿状のかたまり | これから孵化する卵 |
| 幼虫 | 緑〜茶色のイモムシ | これが芝を食い荒らす犯人 |

敵は幼虫だけ!ここを覚えておくと対策が一気にラクになりますよ
実は成虫の蛾は飛来するだけで、芝生そのものへの被害はありません。怖いのは幼虫です。

出典:V-RODサイトBLACKHEART「第510話 俺の庭の美しい芝生が枯れまくる」
しかも1匹のメスが200〜400個もの卵を産むので、見逃すと一気に手がつけられなくなります。
【要確認】あなたの芝生は今、危ない時期?
スジキリヨトウには「特に危険な時期」があります。
今がどのフェーズか、まずカレンダーで確認しましょう。
| 月 | スジキリヨトウの状態 | やるべきこと |
|---|---|---|
| 3月中旬〜 | 越冬幼虫が動き始める | 芝の表面チェック開始 |
| 4月下旬〜5月 | 成虫が飛来・産卵開始 | 卵塊チェック+予防散布 |
| 5月〜6月 | 孵化ピーク | 接触型殺虫剤で駆除 |
| 7月〜8月 | 幼虫の食害ピーク | 浸透型でローテーション |
| 9月〜10月 | 第2世代・第3世代発生 | 越冬前に最終駆除 |
| 11月〜2月 | 越冬期 | 様子見(深い場所は効きにくい) |

もし今が4〜6月なら、迷わず今すぐ動いてください!ここで放置すると夏に地獄を見ます…
特に注意なのが4月下旬から5月。この時期に蛾が飛んでいるのを見たら、もう産卵が始まっています。
7月~8月、幼虫に芝生を食い荒らされてしまわないようにしっかり対策しましょう。
スジキリヨトウ被害2つのサイン
幼虫は夜行性で昼間は芝の根元に隠れているので、直接見つけるのは難しいです。
代わりに「サイン」で気づくのが現実的。
サイン①:茶色いハゲが急にできる
特徴は「昨日まで緑だったのに、急に茶色くなった」こと。
実物を見ると病気とは違い、葉っぱが食いちぎられているのがわかります。

出典:V-RODサイトBLACKHEART「第510話 俺の庭の美しい芝生が枯れまくる」
サイン②:夜に蛾が飛んでいる
夜、玄関の電気や庭の照明に蛾が来ていたら産卵に来ています。
特に4〜6月にこれを見たら、即対策モードに切り替えましょう。
7月~8月に芝生が食い荒らされることがないように、見つけたらすぐに殺虫剤で対策することが重要。
卵塊の見つけ方|白い綿みたいなものに要注意
スジキリヨトウ対策で一番効果的なのが、孵化する前に卵塊を見つけて駆除することです。
ここでは卵塊の見つけ方、駆除する方法を解説します。
卵塊の見た目

出典:スジキリヨトウ | 害虫・雑草・病害一覧 | TG芝生ニュース | 東洋グリーン株式会社
ぱっと見はただの綿くずのように見えるため、見逃さないように注意しましょう。
見つけやすい場所(盲点に注意)
意外なんですが、卵塊は芝生の葉だけじゃなく、周りの壁・柵・フェンス・物置にも産みつけられます。

僕も最初は芝生だけ見ていて、塀に大量に産みつけられているのを見落としていました…!
夕方〜夜に懐中電灯を持って庭をぐるっと一周するだけで、けっこう見つかります。
卵塊を見つけたら
卵塊を見つけた時の有効な対処方法は以下の通りです。
卵塊に触りたくない人は殺虫剤の使用がおすすめ!
駆除の鉄則「食べる前に殺す」
ここが一番大事です。
スジキリヨトウは幼虫が小さいうちに殺虫剤を撒くのが鉄則。
なぜなら…

『気づいてから撒く』よりも『気づく前に撒く』が正解です!
「食害が出てから動く」のではなく、「蛾を見たら即動く」ようにしましょう。
おすすめ殺虫剤3選【用途別】
ここから本題。
スジキリヨトウに効く殺虫剤は色々ありますが、効果のある3つのおすすめ殺虫剤を紹介します。
比較表
スジキリヨトウに効く殺虫剤はたくさんありますが、初見の人でも選びやすいように「即効性・持続性・難易度・価格帯」で比較しました。
まずは、あなたに合う1本を見つけてください。
| 商品名 | 即効性 | 持続性 | 難易度 | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| スミチオン乳剤 | とても速い | 約1週間 | 中 (希釈が必要) | 安い (1,000円前後) | 直接かければすぐ効く/汎用性が高い |
| オルトランDX粒剤 | 普通 | 約1ヶ月 | 易 (撒くだけ) | 中 (1,500円前後) | 予防効果が長い/散布をラクに済ませたい人に |
| フルスウィング顆粒水和剤 | 普通 | 普通 | やや難 (希釈量がシビア) | やや高い | 毎年対策していて効きが落ちてきた人に |

迷ったら『スミチオン+オルトランDX』の組み合わせが鉄板ですよ!
① スミチオン乳剤|接触型でとにかく即効

スミチオン乳剤は、「今すぐ食害を止めたい」人に最も向いている即効タイプの殺虫剤です。
接触毒なので、幼虫に薬剤が触れた瞬間に効果が出るのが最大の強み。価格も手頃で、まず1本持っておくと安心できる定番品です。
スミチオン乳剤の特徴
スミチオンは、希釈して噴霧器で散布するタイプの薬剤です。 野菜や草花にも使える汎用性があり、1,000円前後と価格も控えめ。
ただし、持続期間は約1週間と短めで、新しく孵化した幼虫には効果が届きにくい点には注意が必要です。
スミチオン乳剤の注意点
スミチオン乳剤を選ぶ際、以下のような注意点があります。
② オルトランDX粒剤|撒くだけで予防までできる

オルトランDX粒剤は、「とにかく手間をかけずに予防までしたい」人に最適な粒タイプの殺虫剤です。
水で希釈する必要がなく、撒くだけで約1ヶ月効果が続くため、忙しい家庭でも扱いやすいのが大きな魅力。
スミチオンのような即効性はありませんが、“効かせながら守る”という点では最もバランスが良い薬剤です。
オルトランDX粒剤の特徴
オルトランDXは、粒を撒くだけで芝が薬剤を吸い上げ、葉全体に成分が行き渡る“浸透移行性”タイプです。
そのため、葉を食べた幼虫が内部から効いていく仕組みで、根元に潜むスジキリヨトウにも効果が届きやすいのが強み。一度撒けば約1ヶ月効果が続くため、忙しい人でも管理がラクになります。
注意点
オルトランDXは便利ですが、いくつか気をつけたいポイントもあります。
③ フルスウィング顆粒水和剤|ローテーション用の切り札

フルスウィング顆粒水和剤は、「毎年スミチオンばかり使っていて効きが落ちてきた気がする」という人に向いている、系統の異なる殺虫剤です。
同じ薬剤を使い続けると害虫が慣れてしまう“抵抗性”が起きやすくなりますが、フルスウィングはその対策として非常に効果的。
プロの芝生管理でも使われることが多く、ローテーションの切り札として持っておくと安心できる1本です。
フルスウィング顆粒水和剤の特徴
フルスウィングは、スミチオンとは作用機構が異なる薬剤で、ローテーションに組み込むことで抵抗性の発生を抑えられるのが最大のメリットです。
希釈して散布するタイプなので多少の手間はありますが、その分しっかり効かせたい場面で頼りになります。
芝生だけでなく、プロの現場でも使われるほど信頼性が高く、「効きが落ちてきた」と感じたときの強力な選択肢になります。
フルスウィング顆粒水和剤の注意点
フルスウィング顆粒水和剤は効果は高いものの、扱いには少し注意が必要です。

3つ全部揃える必要はないですよ! まずは①スミチオン+②オルトランDXの2本立てで十分です
散布の時期とやり方【月別カレンダー】
殺虫剤は「ただ撒けばいい」わけではありません。
時期と方法を間違えると、効果は半減します。
ここでは、月ごとの散布スケジュールと、効果を最大化するためのコツを紹介します。
月別の散布タイミング
スジキリヨトウは時期によって状態(卵・幼虫・成虫)が変わるため、それに合わせて殺虫剤を使い分けるのが理想です。
下のカレンダーを見て、あなたがいまどの時期にいるのかチェックしてみてください。
| 月 | やること | 使う薬剤 |
|---|---|---|
| 4月 | 卵塊を目視チェック+予防散布 | オルトランDX |
| 5月 | 孵化したら即散布 | スミチオン乳剤 |
| 6月 | 2週間おきにチェック | スミチオン or フルスウィング |
| 7〜8月 | 食害ピーク。月1で予防散布 | オルトランDX |
| 9〜10月 | 越冬前の最終散布 | スミチオン |

全部やる必要はありません!4月の予防散布+5〜6月の駆除を押さえるだけで、夏の被害はほとんど防げます
散布を成功させるコツ3つ
殺虫剤の効果は、撒くタイミングと撒き方で大きく変わります。
ここでは僕が実際に意識している3つのコツを紹介します。
コツ①:朝か夕方に撒く
真昼は薬剤が蒸発しやすく、芝が薬焼けする原因にもなります。
気温が落ち着く時間帯での散布がベストです。
コツ②:芝の根元までしっかり
幼虫は根元に隠れているので、葉の表面だけサッとかけても効きません。
ノズルを下向きにして、根元めがけて念入りに散布しましょう。
コツ③:散布後の水やりはしない
撒いた直後に水をかけると、薬剤が流れてしまいます。半日〜1日は乾かしておきましょう。
タイミングと撒き方が合えば、同じ薬剤でも効果が2倍ほど変わります。最初の1回でしっかり効かせるのがコツですよ。
予防法|そもそも虫を来させないコツ
殺虫剤に頼る前に、スジキリヨトウが住みにくい環境を作っておくのが一番ラクです。
ここでは、家庭の芝生でも今すぐできる4つの予防策を紹介します。
① 芝丈を短く保つ
芝を短くしておくことがスジキリヨトウや害虫を予防するための最強の予防策。
芝が長いと幼虫が隠れやすく、また蛾も産卵しやすい環境になります。
通常時は20〜30mm、夏場でも35mm以下を意識しましょう。

芝刈りをサボると、害虫の温床になっちゃうんです…!

② サッチ(枯れ芝)を溜めない
枯れた芝生(サッチ)の中も幼虫の格好の隠れ家になります。
年1回はレーキで枯れ芝を集める作業(サッチング)をしておきましょう。
③ 周辺の雑草を放置しない
スジキリヨトウは芝生だけでなく、雑草にも産卵します。芝の周りの雑草もこまめに抜いておくと安心です。
とはいえ、雑草を手で抜き続けるのは大変です。
芝生用の除草剤を使用したり、芝刈り機で雑草ごと刈り取って産卵しにくい環境を作るのがおすすめの方法です。
④ 夜の照明を控えめに
蛾は光に集まる習性があります。庭の常夜灯がある家は蛾が集まりやすく、芝生周辺で産卵されるリスクが高くなります。
夜間は照明を控えめにするか、防虫タイプの電球に変えて「寄せ付けない環境を作る」のが手軽で効果的な対策です。
よくある質問(FAQ)
最後に、スジキリヨトウ対策でよく聞かれる5つの疑問にまとめて答えていきます。
- Q蛾が飛んでいたら撒くべき?
- A
撒くべきです。
蛾が飛んでいる=産卵に来ているサインです。卵が孵化する前に予防散布しておくと、被害が出る前に食い止められます。
- QスミチオンとオルトランDX、どっちがいい?
- A
用途が違うので、両方持っておくのが理想です。
すでに被害が出ているならスミチオン(即効)
、これから予防したいならKINCHO園芸 殺虫剤 オルトラン(残効1ヶ月)
が向いています。
迷ったら、まずはこの2本セットを揃えておきましょう。
- Q子どもやペットがいるけど大丈夫?
- A
散布直後は立ち入らないでください。
どちらも農薬登録済みで適正使用なら問題ありませんが、散布後は最低でも半日〜1日は芝に入らないようにしましょう。
粒剤の場合は、粒を口に入れないよう特に注意してください。
- Q撒いたのに効かなかった…なぜ?
- A
主な原因は4つあります。
- 葉の表面しか撒けていなかった(根元に届いていない)
- 撒いた直後に雨や水やりで流れた
- 幼虫が大きく育ちすぎていた
- 同じ薬を毎年使って抵抗性がついた
特に「4.」の場合は、フルスウィングなど系統違いの薬剤に切り替えてみてください。
散布を成功させるコツへ戻る▲
- Q殺虫剤を使いたくない場合は?
- A
早期発見+手動での駆除である程度は対応できます。
ただし1㎡あたり10匹を超えると手作業では追いつきません。
「絶対に薬を使いたくない」場合は、芝生を徹底的に短く管理して発生自体を防ぐのが現実的です。
まとめ|スジキリヨトウは「早期発見・早期対処」が9割
最後にもう一度、ポイントを整理します。
スジキリヨトウは「気づいたときには手遅れ」になりやすい害虫です。
毎年5月のゴールデンウィーク前後に1回、予防散布のクセをつけておくだけで、夏の被害は劇的に減ります。
今年の被害をゼロに近づけるためにも、本番シーズンが始まる前にしっかり準備しておきましょう。
今すぐ揃えておきたい殺虫剤2点
スミチオン乳剤とオルトランDX粒剤は、芝生管理の基本セットとしてぜひ揃えておきたい2本です。
今のうちに準備しておけば、5月の本番にも慌てずに対応できます。
スミチオン乳剤(即効・接触型)
オルトランDX粒剤(予防・浸透型)
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読んでくれてありがとうございました!被害ゼロを目指して一緒にがんばりましょう〜


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